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時代があなたを消費する



タマネギ。

さて、困った。タマネギについて、なにを語れば良いのだろう。ネギの丸いやつ。説明しなくてもわかるな。

タマネギといえばパタリロの子分たちの名称である。知らない人に説明するとショッカーのようなもの。かえってわからないか。

あまり誰も口にはしないが、パタリロは知名度の割には、さほど面白いものではない。当時(もう30年前か!)、白泉社では「花とゆめ」でパタリロ、「ララ」で猫十字社の黒のもんもん組が、二大ギャグ漫画として連載していて、私は圧倒的にシュールな黒のもんもん組を好んでいた。

パタリロというのはギャグがベタで新しさにかけているように思えたのだ。その評価は今も変わらないが、黒のもんもん組のギャグの方は、恐ろしいことに今の感覚では、あきらかに古くなってしまった。当時は新しさは圧倒的にこちらだったのだが……。

その時代にマッチしすぎたものは、時代の変化とともに過ぎて行ってしまうのだな。私はこれを「時代に消費される」と言っている。

反面、パタリロはとても面白くはないが、最悪につまらないわけでもないという低空飛行のまま、ずっと同じ高さで飛び続けるという偉業を成し遂げたために、他のものがみな墜落してしまった今、あれは面白かったという誤解を産むに至った。

これは落語家が長生きしてしまい、同時代のライバルも先輩もみな、三途の川を渡っていなくなり、仕方なく名人と言われるようになる例に似ている。つまり、長生きしたほうが勝ちである。

猫十字社はギャグだけは面白かったのだが、その後、へんな方向に行ってしまって見なくなってしまった(活動しているのは知っている)。

パタリロはいいが、タマネギである。よく料理のベースに使うために、「キツネ色になるまで炒める」ということをする。これがうまそうに感じるので、「キツネ色になるまで炒めた」ものを味付けして食ったりしてみると、これが存外、特にうまくはない。

牛丼やすき焼きの味のしみたタマネギもうまい。でも、タマネギだけ炒めて煮て、甘く砂糖醤油酒味醂で味付けても、これもちっともうまくならない。ベースにはなるけど、なにか肉などメインのもののおいしさを吸収して、はじめて輝くものなのかも知れんな。

単品でうまいのは、水にさらしてタマネギマリネとか、たんにバーベキューみたいに焼くとかだろうか。

当時のギャグ漫画といえばもう一個あった。「お父さんは心配性」。作者は今は漬物屋の奥さんになっているというのがネットの情報にあった。

これが「神田森莉の漫画が好き」という人に「お父さんは心配性が好き」という人がたいへんに多いのである。指向が重なっているのか。俺は似ているのか。

なので、なかなか書きにくいが、これが本当につまらなくて、りぼんを毎月読んでいたのだが、毎回、ああ、つまらないと苦しんでいた。その原因として、私がギャグの善し悪しを(漫画の善し悪しとも言って良いが)、新しいか古いかだけで判断していたことがあげられよう。

これも長い時間を経た今となっては、面白かろうが面白くなかろうが、どうでも良い話だな。思い出の時間の中ではすべてがフラットになっていくということだ。

漫画は感覚が新しければいいのか、という点を考えると、奥平イラという名前が思い浮かぶ。あと、ひさうちみちおなんかも。これは当時の漫画志望者から見ると、「最先端」! 超新しい。ナウい!。もう漫画ゴールデンスーパーデラックス!(という雑誌があった)。

ひさうちみちおの漫画を見て、新しさを出すために、これからはロットリングで漫画を描かなくてはだめではないだろうか? とほんきで検討したほどである。実行しなくて良かった。

その奥平イラ先生の単行本を先週、たまたま見た。……いたたまれなかったとも! ううーん、古い!古いだけではなく恥ずかしい。まさに時代に消費されていた。奥平イラ先生は、今はデザインの仕事をしているんじゃなかったかな。

ただ、もちろん、消費されるからと言って悪くはなく、その瞬間、売れていれば(もっと上品な言い方をすれば、輝いていれば)勝ちである。アイドルと同じ売れ方だな。というか、売れなければなにも起きないし始まらない。タマネギがこんな話に展開するとは思わなかった。
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[ 2012/02/23 21:46 ] 野菜 | TB(-) | CM(-)
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